偽装ラブホ、既得権認定で“くら替え登録”急増 産経新聞 2011/05/22 20:52
改正風俗営業法
学校周辺などでの営業が問題化し、新規出店を困難にする改正風俗営業法が今年1月に施行された「類似(偽装)ラブホテル」について、全国で既存の約2700軒が法改正後に同法上の届け出をし、ラブホテルの登録を受け営業を続けていることが、警察庁のまとめでわかった。
法改正時に既得権として類似ラブホテルの“くら替え登録”を事実上容認したため。結局、法をすり抜ける形で営業してきた類似ホテルの形態を変えた存続を許す形となっており、市民団体からは「何のための法改正か」と批判も上がっている。
ラブホテルは、昭和60年の新風営法施行で、一定要件を満たした店舗は風俗施設としての届け出許可が義務化された。警察庁によると、許可を受けて営業している全国のラブホテルは、平成22年末で計3692軒だった。
ところが、届け出の必要要件が回転ベッドやアダルトグッズ自販機などの設置店舗に限られていたため、近年はこうした制限をすり抜け、旅館業法上の一般ホテルとして営業する類似ラブホテルが急増。全国で数千軒にのぼるとみられ、学校や病院の周囲など風俗営業が禁止されている区域での出店も目立っていた。
1月の風営法改正により、届け出要件として、自動精算機や客室案内板を使って客が従業員と会わずに利用できることなどを追加。より実態に即した形に改められ、類似ホテルの出店を困難にした。
法改正の背景には、地元住民の反対や、ラブホテルを利用した児童買春事件の増加があった。法改正により、風俗営業禁止区域では新規出店が困難になり、風営法上の届け出をしたホテルにも、18歳未満の客を立ち入らせないことが求められている。
しかし、既存店については1月末までに風営法上の届けを出せば、既得権としてラブホテルでの営業継続が可能とされたため、駆け込み的な届けが急増。法にのっとった正規の手続きは認めざるを得ず、期間中に全国で届け出た2758軒が、新たにラブホテルとして営業を許可された。